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英語絵本・児童書・教材専門店キッズブックスのblog

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今週「やめられない本」:Beacon Hill Boys

 12月配本のブッククラブの本を読み終わり、新たに手にした1冊は
Beacon Hill Boys。今、これがおもしろくてやめられなくなった。
Beacon Hill Boys
Beacon Hill Boys
作者:Ken Mochizuki


 ヤングアダルト向けの小説で、同世代の日系アメリカ人3世の高校生たちの物語。舞台は西海岸ワシントン州シアトルで、時代はまだヴェトナムでアメリカが戦争をしていた1972年である。

 わたしがロスアンジェルスにあるUCLAに留学した頃を思い出さずにはいられない。あれは76年、だからほぼ同時代のようなものだ。現在もそうだが、当時も西海岸には日系人が多く、UCLAに入っても日本人の顔をした学生たちがざらにいたので、さほど自分を「エトランジェ」と思わなかった。だが、なぜか彼らに敬遠されているように感じ、結果として友だちになるのは他のアジア系の学生か白人学生だった。

 その敬遠されているような不思議な感覚は、UCLAのある日系チアリーダーとたまたまキャンプに行くことになって、錯覚でないことが分かった……。そしてそれは、わたし個人に対してではなく、「日本から来た日本人」全体に対しての、日系人としての複雑な感情なのだと思い至った。しかし、なぜなのか、そしてどういう複雑さなのかはよくはわからないままだった。

 本書を読んで、日系人にまつわるわたしの中の謎がわかりだした気がする。解けなかった問題の答が載っている解答集を見つけたみたいに、 今どきどきして読み進んでいる。

 アメリカを多民族からなる大きな家族とすると(大胆な仮定だが)、日系人は「おとなしく」「問題を起こさない」little brothers & sistersにあたるかも知れない。「日系アメリカ人」のステレオタイプとは、
従順、そこそこ優秀、主張しない、家族思い、白人「至上主義」などなど。
こういった「日系人らしさ」は、わたしの少ない経験だが、本当に受けた印象だった。だが、これがステレオタイプであり、3世4世たちに重しのようにのしかかっていたということも、本書で思い知らされた。

 西海岸に生まれた「アメリカ人」である2世たちが、太平洋戦中にアメリカ政府によって「敵性外人」として「キャンプ」に入れられたことは知っていた。が、どう3世たちは親たちから聞いているかは、知らない。本書では、主人公の親たちはちゃんと伝えていなかった。これも「日本人らしさ」らしい。

 ふつふつといろんな疑問や興味が湧いてくる……。先を急ごう。

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