「『ビッグ・ファット・キャット』シリーズの著者・向山貴彦さんと読む英語ブックス」が2017年6月10日から開講します。
英語に苦手意識をもっている大人が安心して参加できる講座です。

【講師からのメッセージ】
一冊の英語の本を、一緒に読んでみませんか?
英語が大の苦手でも、最初に読み方を一から説明するので大丈夫です。
その際「三人称単数のs」のような難しい言葉は一切使いません。
だから、文法用語が嫌いな人も安心して参加できます。
英語は「読み」「書き」「聞き」「話す」のを同時にやろうとすると大変ですが、「読む」だけなら三十分ぐらいコツを学ぶだけで、誰でもすぐに始めることができます。
楽しく読んでさえいれば、難しい文型は自然に頭に入ってきます。
夢中で読んでいれば、どんなややこしい単語も忘れられなくなります。
無理をしなくても、いつの間にか、英語が身近なものになります。
英語圏の人もみんな、そうして子供の時に英語を覚えます。
そして、やがて自分でも書いたり、話したりするようになっていきます。
「読む」ことは一番昔から世界中にある、一番確実な英語の学び方ですが、不思議と日本ではあまり行われていません。
今回は『Love That Dog』という、大人でも十分楽しめるユニークな児童書を一緒に読みたいと思います。
「読む」といっても、みんなの前で音読したり、いきなり当てられるようなことはありません。
文章の裏にある様々な要素を追いながら、一冊の本をみんなで一緒に「体験」していきます。
『Love That Dog』は2001年発売の児童書の名作です。
小学生の男の子と、学校の先生の交換日記を追いながら、その裏側でどんなことが起きているのかを想像して楽しむ、面白くて、切なくて、少し感動する物語です。
日記なので、すべては書かれていません。
書かれていない部分を、みんなで推理していきます。
男の子は英語の先生が授業で教える「詩」が大嫌い。
「詩なんて文章をいっぱい改行しただけでしょ」と皮肉を込めて自分の日記を細かく改行します。
(おかげでひとつのページに数文しかないので、読みやすくなっています。)
しかし、ある出来事をきっかけに男の子は詩を好きになり始めます。
その時から日記は徐々に変わり始め、やがて読者の目の前で、平易な文章が、本物の詩へと進化していきます。
知らない間に、英語も、詩も好きにさせてくれる、宝物のような本です。
よかったら、この『Love That Dog』を一緒に読んでみませんか?
準備も予習も必要ありません。遊びに来るつもりで参加してください。
みなさまに会えるのを楽しみにしております。
■講師
向山貴彦:1970年、アメリカ・テキサス州生まれ。作家・翻訳家。スタジオ・エトセトラ代表。大学教授であった両親と、親子二代に亘って英語の学習法を研究し、『ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の本』を2001年に発売——100万部を突破するベストセラーとなる。他の代表作に『童話物語』『ほたるの群れ』など。