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英語絵本・児童書・教材専門店キッズブックスのblog

絵本・児童書・教材・リードアラウドのよもやま話。 イベント、ブックフェア、バーゲンなどの情報。 KIDS' BOOKS by Paperweight Books is a real/website bookstore for English Language children's books.

英語オーディオブックは本と一緒に:その3 何を聴いたらいいの?

Qどんなものを選べばいいでしょうか

A 自分が読みたいなと思ったものが一番。とはいえ、急に『アンナ・カレーニア』(案外アメリカでは今、売れているらしい)では、長過ぎますし、並の想像力ではカバーしきれない時代的背景もあります。でも、「家庭教師」付きなので、本を選ぶときよりちょっと上のレベルに挑戦してもいいでしょう。

 また、アメリカ英語に慣れている場合、イギリス英語の聞き取りが難しいこともあります。普通は原作者の英語に合わせて朗読者を選んであるので、原作がアメリカのものならアメリカ英語です。また、イギリス英語に慣れるため、あえてイギリス原作のものを選ぶという考え方もあります。

 それから、オールスターキャストでせりふが多いものは、リスニングの難易度が高く、本のレベルより少し上級者向けと考えた方がいいでしょう。それに対して、朗読者がひとりのものは、だんだんその朗読者の読み方に慣れてくるので、聞き取りやすく感じるでしょう。

Q オバマの著書をオバマが朗読していたり、クリントンが自著を朗読していたり、有名俳優が朗読していたりなど、誰が朗読しているかというおもしろさもありますよね。
The Audacity of Hope: Thoughts on R the American DreamThe Audacity of Hope: Thoughts on Reclaiming the American Dream
My LifeMy Life

A 著者自身の朗読は善し悪し。あたりはずれがあるかも知れません。声優(俳優)の朗読は、一応、「品質」が保証されています。『Harry Potter』などは両方あります。両方ある場合、個人的には安全をとって声優の方を選びます。
Harry Potter and the Sorcerer's Stone (Book 1 CD)Harry Potter and the Philosopher's Stone (US)

[本プラスCDおすすめ]
作者が読んだCharlotte's Web
Charlotte's Web
『Charlotte's Web』

Charlotte's Web (Trophy Newbery)
『Charlotte's Web (Trophy Newbery)』


イギリス英語Roald Dahl
Revolting Rhymes & Dirty Beasts & CD セット
『Revolting Rhymes & Dirty Beasts & CD セット』


有名俳優(Robin Williams)によるホラ話
Pecos Bill
『Pecos Bill』
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英語オーディオブックは本と一緒に:その2 どんな聴き方がいいの?

Q オーディオブックは、無料のポッドキャストなどと比べるとお金がかかりますが、どんなところが優れていますか?

A プロの朗読を聴くことは文章理解の助けになります。フレーズの切り方や息継ぎの場所を知ることで、分かりにくかった構文の意味がすっと腑に落ちることが多々あります。文章の区切りが分からないと、結局、何が書いてあるのか意味不明になって、物語がまったく楽しく思えないでしょう。オーディオブックが読解を助けてくれます。

 朗読を聴きながら本を読むことに学習効果があるというデータもあるため、アメリカでは特に学習困難児などに勧められているようです。同様に英語を苦手とする日本人も、朗読を聴きながら本を読むことをお勧めします。

 コストについては、家庭教師代と考えればいいのではないでしょうか。さぼらないよう見張ってもらうコストと。朗読を聴いている間は、頭は休むことなく集中しています。本だけを読んでいるときのように、ふとぼんやりしている暇がありません。また発音のチェックもできるので、ネイティブの家庭教師に見てもらっていると考えたらどうでしょう。

Q 大人の日本人が英語力を磨くためには、どんな聴き方をすればいいのでしょうか?

A 本とオーディオブックの両刀使いが望ましいです。例えば『Golden Compass』を聴いてみると、作者自身がナレーションを担当し、会話部分はオールスターキャストです。すると、「イギリスなまり」「老人なまり」「外国なまり」などクセの強い部分があって、何を言っているのか分からなくなりがちです。せっかくいい表現を聴いても脳に残りません。耳と目、聴覚と視覚のふたつを使って、何を言っているか確認しながら聴く必要があります。さらに、指という触覚も使って読むと、もっと深く記憶されるという学者もいます。
His Dark Materials, Book I: The Golden Compass (His Dark Materials)The Golden Compass (His Dark Materials, Book 1)

 わたしは、鉛筆を持って聴きます。ぴんと来なかった言葉やフレーズがあったら鉛筆で印をつけていき、ちょうどいい区切りまで再生を止めません。まずは、全体の意味をとることを最も重視します。
 きっちりと決めたところまで進めた!という達成感が、たまらない。オーディオブックには、ペースメーカー的機能があるのでしょう。印をつけたところは、あとでおさらいの時間がとれたときに(たいていは気になって仕方ないのですぐに)調べます。

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英語オーディオブックは本と一緒に:その1 アメリカではなぜ人気?

 最近オーディオブックについて、いろいろ尋ねられたが、思っていることをこんな風にお答えした。

Q アメリカでは、そうとうオーディオブックが普及しているようですが、どんなところが優れているのでしょうか

A 効率よく本が「読める」ところです。アメリカでオーディオブックが普及したのは、自動車での移動時間を有効利用できるからだと言われています。大都会では通勤時間1.5時間というのが、ざらにあります。たとえば今、オーディオブックでベストセラーの『The Kite Runner』などは約12時間、『Eragon (Inheritance, Book 1)』で16時間ボリュームですから、通勤に往復3時間かかる人なら約1週間で「1冊」読める計算になります。
The Kite RunnerThe Kite Runner
Eragon (Inheritance, Book 1)Eragon (Inheritance, Book 1)

 またアメリカでは、週日の仕事の前後や週末に、スポーツクラブで汗を流したり、ジョギングやウォーキングをしたりする人が多いですが、耳を見るとほとんどイヤフォンが入っていています。音楽だけでなく、オーディオブックの朗読が流れていることも多いでしょう。ここでも、時間が有効利用されているようです。

 それから6、70年代に学生だった世代は、ロックをがんがん流しながら勉強などしていたはず。「ながら族」歴が長いというのも、オーディオブックの普及に一役買っていると思います。

 アメリカ人が本をよく読んでいることは、ちょっとした会話を交わすとすぐに分かります。わたしの経験でも、周囲のアメリカ人と話をしていて、TV番組やTV出演者の名前が挙がるより、話題の本や作家の名前が挙がるほうが断然多いです。忙しい人たちがそんな分厚い本をよく読んでいるなあと感心します。

 会話がビジネスに直結している人にとって、会話に「知的な要素」を加えることは、とても大切なことです。そして知識が豊富でなおかついつもアップデイトされているわけは、だらだら本を読まず、厳しい先生のようにリードしてさっさと読んでくれるオーディオブックを活用しているおかげ!?らしいのです。

 アメリカ人にとっては、紙にインクのシミがついていないオーディオブックもれっきとした「本」なのでしょう。カセットの時代は、長編の本をそのまま録音するとテープ何本もにもなってかさばるので、abridged(簡略化、編集?)されていました。しかし文字通りコンパクトなCDが普及したおかげでunabridged(オリジナル本どおり)の録音がほとんどになりました。これでやっと、オーディオブック=本となり、オーディオブックで読書する人がさらに増えたとも聞きます。

(つづく)
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再びMem Fox:Forget the singing nun

 この晩夏(初秋?)の大きな宿題のひとつは、オーストラリアの作家であり、「Read Aloud Woman」として子どもと本の出会い方と大切さを指導者や親たちに説いているMem Foxさんの日本への招聘企画書を書くこと。

 この企画書で日豪友好基金獲得に成功すれば、日本でも、彼女のただならないRead Aloudへの情熱、読書と読書教育への愛を、子どもたちや親、教育者に伝えられる。

Reading Magic: Why Reading Aloud to Our Children Will Change Their Lives Forever
『Reading Magic: Why Reading Aloud to Our Children Will Change Their Lives Forever』
に続いて
Radical Reflections: Passionate Opinions on Teaching, Learning, and Living
『Radical Reflections: Passionate Opinions on Teaching, Learning, and Living』
を読んでいる。
 彼女の教訓を列記した章で大笑いした。Lessons from a Homeと題された章のLesson Nineに「Forget the Singing Nun」とある。これは『Sound of Music』で、ジュリー・アンドリュース演じる尼さんNunが歌いだす有名な場面をふまえての話だ。

「When you read you begin with ABC, When you sing you begin with do re mi...」ときて、ドレミの歌になる場面のところ。Memは、こう書く。
  She's wrong. 「彼女は、間違いを犯している」。
 
 大喝采! そうそう。本を読むとき、ABCで始まらないぞ! 「この尼さんの言うことは、忘れて下さい」とMem。わたしも大賛成だ。本はstoryで始まるのである。story→sentences→phrases→words→そしてABC、つまり最後がlettersとなる。

 人を見るときも、細胞から見ないで全体像から見る。自然環境でも、森を見てから木を見る。本を読むには、物語から入って、文字には最後に目が行くものじゃないか。
 Readingというものを教えるのに、子どもたちを魅了する物語=本から入るべきだというのが、Memの主張だ。そして、魅力的な本を選び、魅力的に読んで聞かすことを大人はすべきだと言う。

 Phonicsというメソッドが、日本ではだいぶ普及した。ここ15年くらいのことかと思う。Letters(アルファベット)を教え、その次にこのPhonicsで単語のスペリングとその読み方の規則を教える。フォニックス以前は、規則を教える段階をふまえず、スペリングは書いたり見たりして丸覚えしていた。だが、教える順番というか、方向は同じだった。つまり、小さい単位から大きい単位に向かう。

 これじゃだめだめ。無機的で面白くない。わたしたちは、「細胞」を恋いせないが、細胞からなるヒトは恋いせる。Aを好きになったり、Bを、Cをと文字など好きになったりしないが、本には恋心を抱ける。好きになると、苦じゃなくなり、もうそれは「勉強」ではなく、止められたってすすんですることになる。

 わたしもそうだった。読書や国語が勉強とは思えなかった。読書が宿題?なんて思わなかった。読書って、そういうもの。それが英語の読書だって同じだ。ちょっと時間がかかるが、日本人もそろそろ英語の学び方を変えたら?

 さあ、そのための「大先生」、Memを日本に呼んで、あの情熱で日本人に伝えてもらおう。

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北京オリンピック、Led Zeppelin そして英語

 ここポートランドで、すっかりオリンピックのことを忘れていた。ここの人たちには、アジアでやっているオリンピックだから、ピンとこないのか。新聞でも、せいぜい水泳の8冠をとった自国の選手の記事を目にしたくらい。だから、気がついたらもう終わっていた。

 閉会式にLed ZeppelinのJimmy Pageが出て、Robert PlantなしでWhole Lotta Loveを演奏したのを知った。2012年がロンドン大会だからといって、なんでJimmy Page……。まあ、ベッカム選手は分かるような気もするが。Led Zepplinがもしかして、今や国を代表するアーティストのひとり?!嬉しいような、なんだかね、という感じ。

その演奏をYouTubuで見ようとしたら、多分Jimmy の権利に厳しいエージェントが禁止したのだろう。もう、見られなくなってしまっていた。でもインタビューが残っていた。



この冒頭は、Beckhamのインタビューなのだが、わたしには彼の通訳はできない。「閉会式に出られて光栄だ」のようなことを、きちんとかしこまって話しているのだが、ところどころよく聞き取れない。どこか違う国の言葉のようだった。次に話しているのが、閉会式でRobert Plantの代わりにJimmyと歌ったLeona Lewis。ちょっと分かりやすくなる。そして、Jimmy。やっと分かる英語だ。同じ英国の英語でもずいぶん、違うもんだ。
こんなYoutubeのビデオで、英語の多様性にチャレンジ!

ちなみに、Whole Lotta Loveの歌詞は、オリンピック・バージョンに変えられていたそうだ。ちょいと、危ない部分がマイルドになったらしい。でも、そんなのロックかなあ。ポール・マッカートニーは、今やSirつきで呼ばれる貴族だが、Jimmyもそんな方向に行きたいのか?

Led Zeppelin (Popular Rock Superstars of Yesterday and Today)
『Led Zeppelin (Popular Rock Superstars of Yesterday and Today)』


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